京都市U邸の庭 -施工編-
- 江夏 泰治郎
- 2023年4月21日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年4月26日
U様は庭に対してとても研究熱心な方で、新築されるにあたり石正園の平井孝幸氏が執筆された本などでイメージを具体化されていて、平井氏が「雑木の庭の手入れについて」の項で当事務所を紹介してくださっていたご縁もあってこの度施工をさせていただく運びとなりました。
U様がお持ちのイメージを大切にしながらヒアリングを繰り返し、プラスαとなるように、
またなモダンな新築の家に合うような雑木の庭をご提案しました。
細長い敷地なので庭は雑木林の中のような小径をイメージして落葉樹を主体とし、
所々に景石や石組を配置して引き締まった空間となるように進めていきます。

敷地奥側から見た写真です。少し荒れた現場です。
ここから不要なものを省き整えていくところからスタートです。

反対側から見たところです。植木が生い茂り、石材も多く埋まっています。

この敷地は周りの住宅に比べて一段高い土地でした。
通行者などの視線が入らず気にならない環境ですので、より自然風な雰囲気を出すために
生垣の植栽の本数はごく少なく、土盛も境界はゆるく作っていきます。

不要な石材を運び出し、既存の植木の手入れや(ヒラドを縮めました)
不要な植木の抜根作業を行い、整地をして全体を整えていきます。

建物の二階へ上がる階段の下には地窓があり、内から外へ向けられる視線を意識して
ここには虫食いの延段と石組、景石を据え、植栽を施す予定です。

虫食いの延段が出来上がってきました。家からの奥行きを感じられるような演出を試みます。

このエリアは敷地の端の角にあたりますが、色々な植物を植えて楽しめるような庭として
自然石で囲った花壇を作成しました。
ブルーベリー、バンクシア、お手持ちだったオリーブ、ハーブ類などが植っています。

抜け感のある庭を目指して植栽や敷地の整理からスタートした今回の施工もいよいよ終盤です。不要なものは除いて、生かせるものを生かし、良質なものだけ残して再構成をしました。後日、完成編をご紹介したいと思います。ぜひご覧ください!
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